シリーズ最終巻。大変楽しませてもらった。主人公の顔回は孔子の弟子。登場人物は魅力的で、読んでいて楽しかった。しかし、孔子の行動に関しては矛盾が多く、感情移入が出来なかった。まあ、史実通りの行動なので、どうしようも無いのだが?現代人の俺の感覚では、矛盾と思えるような行動も、当時の文化・思想的は正しいのかも。まあ、歴史上の思想家の行動を俺が理解出来るはずも無い。
この作品は歴史小説では無く、伝奇小説。そのため、「礼」や「儒教」に関しても作者が面白い解釈をしている。術者同士の戦闘シーンもあり、イメージ的には夢枕獏さんの陰陽師シリーズに近い。
陋巷に在り 13/酒見賢一
投稿日:2005年6月21日 更新日:
執筆者:kirisen